![](../../../image1/jkp/2008/3/03082.jpg) |
独立を支持するアメリカの国旗をふって、独立を待ちわびるコソボ市民=2008年2月16日、コソボのプリシュティナで |
ポン 今は、戦争してないんだよね。
――戦争は終わったけれど、コソボが独立を宣言した日は、セルビアの首都ベオグラードは大変なさわぎだった。若者が町にくり出して、コソボ独立に賛成するアメリカ(米国)大使館に石を投げ、国連の関連施設を爆破したの。独立に抗議するためよ。
ケン アメリカのほかに独立に賛成しているのは?
――ドイツやフランス、イギリスなどヨーロッパ連合(EU)の主な国が認めたわ。日本もこれに続く見こみよ。早く承認することで、国際社会に独立を認める流れをつくろうというわけ。
一方で、反対している国もあるの。セルビアはもちろん、ロシアやスペイン、中国がそう。自分の国でも同じような民族の独立運動があって、「おたがいの同意なく、一方的な独立がまかり通るのはおかしい」と説明しているわ。
ジャン それだと、まだ国とはいえないんじゃないの?
――「国」は、領土、国民そしてそこを治める組織があればいいの。だから、コソボはすでに国として成り立っている。でも、ほかの国々がコソボを国と認めるかは別問題。その判断は、それぞれの国に任されていて、国連に加盟すればいいということではないのよ。
ケン ぼくなら認めるな。
ポン でも、反対する国と戦争になったら、いやだなあ。
――とても難しい問題ね。コソボもまだ、国としてはよちよち歩きの赤ちゃん。警察の仕事などは国連に助けてもらいながらのスタートなの。どうすればみんなが豊かに、平和に暮らせるか。民族による差別や迫害をなくせるか。今回の独立宣言をきっかけに、考えを深めることも大切と思うな。
|