世界ぼくの学校 わたしの街

朝日中学生ウイークリー

 

遺跡と花々 熱帯の島国

 

インドネシア ジャカルタ日本人学校

 

 世界で4番目に人口の多いインドネシアは、東西5000キロ以上に1万数千もの島が集まる島国です。リゾート地のバリ島や世界遺産のボロブドゥール遺跡など世界的な観光地が有名です。ジャワ島にある首都ジャカルタの日本人学校を紹介します。

 

 

インドネシアの伝統舞踊=どれもJJS提供

 

ジャカルタ市内

 

 

渋滞避け始業は7時35分

 

佐藤出くん・六年

 ぼくたちの学校の名前は、ジャカルタジャパニーズスクール(JJS)と呼ばれています。
 家から学校まで30分くらいかかるので、スクールバスで登下校しています。授業が始まるのは午前7時35分。ジャカルタは熱帯にあることや交通渋滞もひどいことから、朝早く授業を始めるそうです。
 朝早く起きると途中でおなかがすくので、学校の中の「売店」でパンを買って2時間目と3時間目の間にある中休みの時間に食べることもあります。売店ではノートなども買えます。
 JJSではインドネシアの歴史などを学習するために、インドネシア語を習います。修学旅行ではインドネシアの文化について学びます。
 困っていることは、日本人学校は転校してしまう子が多く、仲の良い友だちも3年くらいで引っ越してしまうことです。でもそのかわり、たくさんの新しい友だちが転入してきます。
 インドネシアでは、外国人といっぱいサッカーができるところはよいところです。ぼくは将来サッカー選手になりたいと思います。

 

 

街中では人力車も活躍しています

 

 

 

ドロケイ流行/教室に虫

 

山下雄大くん・六年

   JJSは1969年に開校した歴史のある学校です。インドネシアの首都ジャカルタのビンタロ地区というところにあります。
 インドネシアは年中夏なので、学校に色とりどりの花と樹木がたくさんあります。それに年中、水泳の授業があります。
 授業は日本よりも英語の授業が多く、英語ができる子もたくさんいます。英語はレベルが分かれていて、ぼくはまだ来たばかりなので初級者レベルです。
 小学校と中学校がくっついているので、体育館は2つあり、プールも2つ、テニスコートもあります。
 体育祭では、組に分かれて中学生と小学生がいっしょになって優勝を目指します。
 また「JJSフェスティバル」といって、日本の学芸会も二日間あります。
 休み時間には運動場、体育館など男女関係なく楽しく遊んでいます。休み時間には鬼ごっこ、サッカー、ドッジボール、フットベースなどで遊んでいます。
 クラスではやっているのは、休み時間にやるドロケイです。芝生のグラウンドで思いっきり逃げ、つかまえるときは全力でつかまえます。汗で服がびしょびしょになりますが、教室にはクーラーがあるので、遊んで帰ってくるとすずしいです。教室にはトカゲや虫などもよく現れます。

 

 

人口 約2億3800万人(2010年政府推計)
面積 約189万平方キロメートル(日本の約5倍)
首都 ジャカルタ
言語 インドネシア語
宗教 イスラム教、キリスト教、ヒンズー教など
通貨 インドネシアルピア

 

 

児童・生徒数 約801人
服装 私服
時間 午前7時35分に授業開始、午後2時35分ごろから下校
通学 スクールバスなど
昼食 弁当(20分間の中間休みには中間食を食べてもよい)

 

〈編集部メモ〉
 インドネシアは18世紀末にオランダの植民地になりましたが、1945年に独立。初代の大統領はスカルノです。現在は中国、インド、アメリカについで人口が多い国です。日本は液化天然ガスの20%(1位)を、石炭の19%(2位)をインドネシアから買っています。2002年には観光地バリ島でテロが発生。その後もたびたびテロが起こっています。02年には東ティモールが独立しました。04年に起きたスマトラ島沖地震(マグニチュード9.1)では十数万人が亡くなりました。

 

5月4日付

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