楽しく学ぼう新聞教室

朝日中学生ウイークリー

 

食の記事から献立作り

 

 

 

 さいたま市の大東小学校(児童数640人)は各科目で新聞を活用しています。6年1組は今、家庭科の献立作りに新聞を使っています。食に注目して新聞を読んでみると、ずいぶんいろいろな記事が集まったようです。



食に関する新聞記事の中から興味を持ったものを選ぶ子=どちらもさいたま市の大東小で

 

記事を読んでわかったことをクラスで発表しました

 

 

「現実」で知る旬や安全
 

 9月15日、間もなくやってくる調理実習を前に、今日は献立を作るときにどんな点に注意したらよいのかを、話し合うことにしました。いろいろな意見が出ましたが、次第に「栄養のバランスを考えること」「安全な食材を選ぶこと」「旬の食材を選ぶこと」「調理法を工夫すること」「おいしく楽しい献立にすること」という5点にしぼられてきました。
 ここで新聞の登場です。前回の授業で新聞の中から食に関する記事を集めていました。今日は特に興味を持った記事を一つ選び、その記事が五つのポイントのうち、どれについて書かれている記事かを分類しました。
 こういう場面では、ふだんから整理している新聞のスクラップノートも役に立ちます。
 

 飯野さんは9月上旬の新聞で見つけた、今が旬のプルーンに関する記事を選びました。「プルーンがどのように収穫されて、何月ぐらいにできるのかを知ることができてよかったです」と発表しました。
 町田くんは、安全な食材選びに関連して、埼玉県日高市や鶴ケ島市でとれた茶葉から規制値を超す放射性セシウムが検出された記事に注目。「震災で多くの地域が被害を受けたことを改めて感じ、ぼくたちの食生活も気をつけていきたい」と発表しました。
  ファミリーレストランで赤痢菌による食中毒が発生した事件を伝える記事を選んだ子も何人かいました。
 

 担任の上田不二子先生は「現実の社会では毎日さまざまな出来事が起きています。教科書には、調理のときは手洗いをすること、野菜をきちんと洗うことなどが書いてありますが、なぜそうなのか、新聞を読むとより具体的に理解できます」。
 今回の授業で学んだ内容を生かして、次はいよいよ具体的な献立作りです。
 上田先生は「新聞は今日も明日も出ています。来週までに新しい情報があったらそれもふまえて献立作りをしましょうね」と呼びかけました。「新聞の特徴は教科書に比べて情報量が多いこと。次回は、新聞から得た情報の中からテーマを決め、例えば旬の食材を使いたければ、それに合う主食や副菜は何かを考え、献立を組み立てていきたいです」と話していました。

 

2011年9月20日付

実際の紙面ではすべての漢字に読みがながついています。
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