京都市左京区の松ケ崎小の6年生五56人は週に1回、作文を書く活動を続けています。身の回りのできごとなど自由なテーマで書くことが多いですが、新聞を活用することもあります。朝小の連載「時事問題で記述力アップ」(月曜掲載)などを利用して「再生可能エネルギー」について考えた授業を取材しました。
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グループで再生可能エネルギーの良い点や課題を発表しました=どちらも京都市左京区の松ケ崎小で
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朝小を活用して書いた自分の作文を読み、意見を伝えました
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時事問題で理解力アップ
「ぼくは、これからのエネルギーで良いと思うのはバイオマスです。バイオマスというのは……」
今月18日、1組の教室をのぞくと、3〜4人のグループごとで自分の作文を読み上げていました。 去年10月の「時
事問題で記述力アップ」で出された「これからのエネルギーで良いと思うものは何ですか」について書いた作文です。
福島第一原子力発電所の事故を受けて注目されている太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスといった再生可能エネルギーについて、朝小の記事や担任の岩井里奈先生から学んだことなどを参考にまとめました。
ふだんは子どもたちが書いた作文は先生がみるだけですが、この日の授業では作文をもとに今後のエネルギーにどう向き合っていくかをみんなで考えました。
作文を通じてグループのメンバーの考えを知り、五つの再生可能エネルギーの良い点や課題をカードに書きこんで発表しました。
記事のはじめに紹介した作文を書いた梅田くんはバイオマスが良いと考えていました。「生ごみなどのごみを資源につくるバイオマスはごみ問題も解決できるからです」。いい考えですが、ほかのグループから「燃やせるごみは限られている」などという意見もあり、さまざまな見方があることを学びました。
「ひとつのエネルギーにしぼるのは難しいですが、将来のエネルギーについて考え、興味を持つきっかけになれば」と岩井先生。
2組では再生可能エネルギーがテーマの朝小の記事を読み、作文を書きました。
岩井先生は、朝小など3つの新聞を教室におき、作文のテーマ選びにも活用しています。「時事問題で記述力アップ」からは、世界遺産などのテーマでも子どもたちに書いてもらいました。小崎さんは「新聞は、さまざまなことを知ることができて、作文を書けば理解も深まります」。
岩井先生は「作文は自由に書いてもらうことが多いですが、社会のできごとを考えたり、テーマにそって書くことを学んだりするために、新聞を活用しています。子どもたちはニュースに興味を持つようになり、作文の構成力も身についてきていると感じています」。
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