京都市西京区の竹の里小の6年生55人は、福祉施設で働く人へのインタビューやボランティアの体験などを新聞にまとめました。朝小記者から聞いた記事のまとめ方などのアドバイスをもとに、イラストや写真ももりこみました。高齢者や障害者を支援する人たちの思いや暮らしやすくするための工夫などが伝わってきます。
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福祉施設で働く人たちについて調べた新聞を見る子どもたち=京都市西京区の竹の里小で |
「一目で分かる」工夫こらす
体の不自由な高齢者や障害者の人たちや周りで支える人のことを知り、思いやりの心を育んでもらおうと、去年の10月から福祉をテーマにした授業に取り組んできました。
福祉施設を訪ね、5、6人のグループに分かれて、働いている人たちに仕事をする上で心がけていることなどを聞いたほか、車いすの押し方なども体験。調べたことをたくさんの人に伝えるために、新聞の形式でまとめることにしました。
新聞を作る前には、朝小記者が見出しのつけ方や記事の書き方のアドバイス。「記事の内容が一目で分かるような見出しを考えてみよう」「福祉施設のことを知らない人が見ても、どのような思いで働いているのかを分かりやすくまとめてみてください」といった話を聞きました。
「企画会議」を開き、グループごとに取材した中で一番伝えたいことなどを話し合い、みんなで決めた構成にしたがって記事をまとめていきました。
これまで学習の内容をまとめる小さな新聞は作ったことがありましたが、模造紙大の新聞にチャレンジしたのは初めて。苦労の末に完成した新聞は、写真やイラストもたくさん使い、施設のようすや働く人たちの思いが手に取るように伝わってきます。
「利用者が一口で食べられるように食べ物をはさみで小さく切っています」といった食事の工夫を紹介したグループもあれば、「大変そうな仕事でも職員の人たちはしんどいという表情をひとつも見せずに、笑顔で優しく接していました」など職員のようすを伝えたグループもあります。
「最初はインタビューするとき、どのように聞いたらいいのか分からず、とまどったこともありました。でも自分たちで取材した内容をみんなで話し合ってまとめるなかで、満足できる作品になりました」と、橋本暖くん。
平アさんは「新聞にすることで、みんなの意見や考えなども一目で分かるのでいいなと思いました。これからは地域のことをわかりやすく伝える新聞などもつくってみたいな」といいます。
指導した山田雄之先生は「記事を書いたり、見出しを考えたりすることで表現力の向上につながるように思います」と話しています。
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