神奈川県横浜市保土ケ谷小の4年2組28人は、毎朝、気になったニュースについてスピーチします。週末に自分で課題を決めて取り組む宿題では、新聞記事を読んで考えたことをまとめる子も多くいます。子どもたちはニュースを扱った学習を通じて「自分が何に関心を持つのか」がわかってきたといいます。
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新聞記事を読んで考えたことをまとめたノートを手に持つ子どもたち |
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朝のスピーチのようす=どちらも神奈川県横浜市保土ケ谷小で |
災害、動物、まとめスピーチ
去年9月から日替わりで2人ずつ、朝の数分間を使って気になるニュースについて発表してきました。
今月、清水くんが選んだのは、新潟県上越市で12日、斜面の土地が下の方に動く「地すべり」があったことを伝える朝日小学生新聞(15日付)の記事。東日本大震災が起きてから「災害のニュースにとくに関心を持つようになった」といいます。
記事の中で、地すべりの原因が「地盤が弱い地域に大雪が降り、雪解け水がしみこんだため」と説明されています。「ぼくの住む地域でも大雪が降ったときに、地盤の弱いところが流されないか心配です」
千葉県で14日夜に起きた地震についてスピーチしたのは、芦沢はるさん。ニュースで「東日本大震災の余震とみられる」と聞いたことにおどろきました。
「余震が1年も続くなんて、こわいなと思った。これからも地震のニュースに注目していきたいです」
関心を持った新聞記事を切り抜いてノートにはり、考えたことなどをまとめる学習も続けています。
保本さんは、チンパンジーの子育てにかんする記事についてまとめました。
記事の中には、大切だと思うところに線が引かれています。とくに注目して線を引いたのが「食いしん坊」「誰にも毛繕いするマメな性格でモテモテ」など、チンパンジーの性格を表す文章。「一頭一頭で性格がちがうのが、人間と同じでおもしろいと思った」といいます。
スポーツの記事に注目したのは、内田さん。野球のダルビッシュ有投手がアメリカ大リーグに初出場したことを伝える記事を選びました。「投げるのがすごく楽しみだった」というダルビッシュ投手の言葉に、黄色いマーカーで線を引きました。
「どんな思いで試合にのぞんだのかがわかると、気持ちを入れて記事が読める。その人の気持ちの部分に注目して読んでいます」と内田さんは話します。
担任の安藤彩子先生は「災害の記事、動物の記事、スポーツの記事など子どもたちの選ぶテーマはさまざま。自分が『これを知りたい』と思うテーマを見つけて、要約したり友だちにわかりやすく伝えたりする力を身につけてほしい」と話しています。
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