朝小の読者のなかには、役に立ちそうな記事をスクラップブックにまとめて、勉強に活用している子もいます。約1年前にスクラップブック作りを始めた東京都練馬区の加藤祐くん(5年)とお兄さんの恵土くん(中1)は「切ってはると、より内容が頭に入る」といいます。
去年の3月「勉強に役立ちそう」と思い、半年分くらい捨てずにとってあった朝小を活用しようと、B4判のスクラップブックに記事を整理し始めました。
朝読んで気になった記事を、学校から帰った後にはさみで切ってのりではります。1面の「ニュースあれこれ」、動物の記事、料理の記事、まんがなどジャンルを問わずにスクラップし、二人で計四冊になりました。
動物が好きな祐くんのスクラップブックは、朝小にのった鳥や魚の写真でいっぱいです。最近スクラップしたのは、先月25日付のカッショクペリカンの記事。「釣り人に小魚をおねだり」という見出しにオレンジ色の線が引かれています。「釣り人にえさをねだるなんて、おもしろいなと思いました」
1年半前の朝小で、絶滅したとされていたクニマスが見つかったことを知った恵土くんは、先月28日付の1面にも注目し、スクラップしました。山梨県でクニマスとみられる魚の稚魚を育てていることを紹介した記事です。
「ヒメマスと姿形がとてもよく似ています」「人工繁殖させる研究」というところに赤ペンで線を引きました。「すごいと思ったところ、とくに興味を引かれたところに線を引いています」
スクラップブックを作ることのよさは「何度も見返せて、内容がしっかり頭に入ること」と二人は口をそろえます。
この春、私立中学に入学した恵土くんは、集めた朝小の記事を受験勉強に活用しました。「ニュースあれこれ」などでたびたび紹介していた、体のさまざまな組織になる能力を持つ細胞「iPS細胞」も出題されました。「ノートに記事をはって見返していたので、無事に解くことができました」
ほかに、都道府県や政令指定都市を紹介するコーナーなども役に立ったといいます。「図画工作が好きだし、自分で切ってはると、くわしく知りたいという気持ちも大きくなります」
祐くんも、集めた動物の記事を、学校の勉強に生かしていきたいと意気ごんでいます。
スクラップするときは、記事のそばに必ずのった日付を書いておきましょう。余白に要約や感想、調べたことなどを書きこむと、さらに理解が深まります。
2012年4月11日付
実際の紙面ではすべての漢字に読みがながついています。