朝日小学生新聞
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より良い政治 未来を求めて 政治部の記者と考える


 朝小編集部は1月7日、小学生が大人になるころの政治について話し合う「集まれ! こども編集部」を開きました。参加した4~6年生16人が、政治の現場を取材する朝日新聞政治部の記者たちと話しながら、将来の政治に期待したいことを考えました。 (前田奈津子、佐藤美咲、松村大行)

どんな仕事してるの?
首相の日常も細かく取材

  参加者はまず、朝日新聞記者の三輪さち子さんに、政治記者の仕事について聞きました。

 三輪さんが働く政治部には約50人の記者がいて、国会や首相官邸などで取材します。政治家を記者がかこむぶら下がり取材、同じ飛行機や車に乗りこむ同行取材、とざされた部屋の中での会話を聞く取材など、さまざまな方法で政治の動きを探るそうです。

 多くの新聞には、首相がその日に何をしていたか、分きざみで書かれた欄(朝日新聞では「首相動静」)があります。総理番と呼ばれる記者が、どこで誰と夕食をとったのかまで取材します。子どもたちからは「ちょっとこわい……」。それに対して三輪さんは「首相と誰が会ったかは大切な情報なので、毎日追いかけています」。

 取材を担当する政治家と、毎日のように顔を合わせます。大切にしているのは「その人について、できる限り知ること」。趣味やよく読む本まで調べます。そうすることで、発言のうらにうそや強がりがないか、見ぬきやすくなると考えています。

          

首相を取材する記者になりきり、三輪さち子さん(中央)に質問する子どもたち=1月7日、東京都中央区

10年後、こうなってほしい
スマホで投票、女性初の首相…

 三輪さんたち朝日新聞の記者と一緒に、10年後の政治がどうあってほしいか、グループで話し合いました。テーマは「どんな人が首相にふさわしい?」「国のお金は何に使うべき?」「選挙の投票率を上げるにはどうすればいい?」の三つです。

 理想の首相にあがったのは「環境問題にしっかり取り組んでくれる人」「何が良いことか、きっぱり言ってくれる人」「わかりやすい言葉で話す人」などです。日本にはまだいない、女性の首相を望む声もありました。

 お金の使い道では、年々進む地球温暖化や少子高齢化の対策のほか、外国にルーツがある人と暮らしやすい社会に向けて使ってほしいという意見も。そのために「多くの人が世界のことを知れるよう、留学資金などを補助する」「自動翻訳機が1家に1台あるようにする」といったアイデアが出ました。

 選挙についてはまず、投票に行かない理由を考えました。つまらないから、地味だから、身近でないから……。そこで出てきたのは、「投票箱をインスタ映えさせる」「スマートフォンで投票可能に」「学校で政治についてくわしく教えて、16歳くらいから投票できるように」というアイデアです。行かない人の税金を高くする案も話が盛り上がりました。

「理想の首相は?」「お金はこう使ってほしい!」
「選挙の投票率を上げるには?」


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