朝日小学生新聞
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■勉強のやり方を教える専門家、清水章弘さんによるコラム。今回は、「将来の目標をどの時点で子どもに意識させた方がいいのか教えてください」という質問に答えます。

将来の目標を意識するのに早すぎることはありません。ただ、早くから決まっている子はほとんどいませんし、いたとしてもコロコロ変わってもいいと僕は考えています。

もちろん、将来の目標が定まれば、苦手な勉強も頑張れるようになる子も多いです。特に小学校高学年くらいは、「夢」ではなく「目標」を持ち始める時期だと言われています。
しかし、目標を持つ前に、子どもはそもそも仕事の種類も内容もあまり知りません。まずは色々な仕事を調べ、具体的な仕事内容を知ることから始めてはどうでしょうか。
例えば、「13歳のハローワーク」というサイトがあります。このサイトでは、自分の好きなことや分野別に仕事を調べることができます。その仕事についている人のインタビューや、その仕事につくために必要な資格なども載っていて、具体的なイメージを持つことができます。

さらに、保護者がご自身の仕事について話すのも良いでしょう。経験談として、こんなことで困っているお客さんがいて、仕事で解決することができてうれしかったなど、仕事のやりがいを交えて話すと子どもも具体的なイメージを持ちやすいです。

昔の勉強がどのように今の仕事に役立っているかを話してあげられれば最高です。もし、直接的にはつながっていないとしても「勉強を通して培った我慢する力は生きている」「数字に強くなったのは算数や数学のおかげ」のように、ポジティブに語ってもらえればと思います(もちろん「勉強なんて関係ない!だからこそさっさと終わらせて遊びなさい!」というのもいいかもしれませんが、学ぶ楽しさに向かったほうがいいし、やる気も長続きすると僕は信じています)。

こういう地道な語らいによって、お子さんも「勉強っていつか役に立つんだ」と意識することができ、未来に向かって勉強することができます。
保護者からではなく、同じ職場の人と話させてあげるのも良いでしょう。職場の人から見た、お父さんお母さんの姿を(できればポジティブに!)伝えてもらうのも良い刺激になります。
テレビのドキュメンタリー番組を見せてあげるのも効果的。伝記も、それがマンガであってもいいでしょう。
ただ、それを与えるだけでなく、対話を通してお子さんをリードしてあげることで、燃え続ける炎になっていきます。保護者からでも、学校や塾の先生といったおうちの外の方でも構いませんので、どなたかメンターができたら、そこからの伸びは早いように感じます。
冒頭の繰り返しになりますが、将来の目標を意識できる子のほうが少ないので、少しずつ(でも諦めず)、長い目で見守ってあげてほしいと思います。

この記事は、2021年1月13日に配信したメールマガジンに掲載したものです

【プロフィール】
清水彰弘先生
清水章弘(しみず・あきひろ)
私立海城中学高校、東京大学教育学部を経て、同大学院修了。「勉強のやり方」を教える塾プラスティーを東京・京都・大阪で運営。近著「自ら学ぶ子を育てる!清水先生の自宅学習相談室」ほか著書多数。朝日小学生新聞、朝日新聞(EduA)で連載中。メディア出演や講演活動も行う。http://plus-t.jp/


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