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2014年8月23日付
新学期がスタートしました。文化祭や体育祭など、チームで協力する場面が増える時期です。そこで、アジア出身者として初めて国際宇宙ステーション(ISS)の船長を務めた若田光一さん(51)に朝中特派員の古川紗也さん(東京・1年)が、リーダーとしての心得を聞きました。
アメリカ、ロシア、ラトビアと出身が異なるクルーを約2カ月間、船長としてまとめました
JAXA/NASA
【古川さんの感想】
若田さんがISSの船長という大役を成し遂げられたのは、「チームワーク」と「思いやりの心」を大切にしたからだと感じました。周りをよく見て行動することは、宇宙空間だけでなく地球上でも大切。私も普段から気配りができる人になりたいです。外国の人と生活するのは大変だと思いますが、若田さんのように常に仲間のことを気にかけることができれば、楽しく過ごせそうです。
若田さんは埼玉県出身。5歳の時に米国のアポロ11号による人類初の月面着陸をテレビで見て、宇宙に憧れました。飛行機の技術者を目指し、九州大学工学部で学び、1989年に日本航空に入社。92年に宇宙飛行士の候補に選ばれました。
米国のスペースシャトル初搭乗(96年)に始まり、宇宙滞在は計4回。滞在期間は合計348日と、日本人宇宙飛行士の中で最長です。
昨年11月縲恪。年5月に及ぶ長期滞在では、ISSの施設の運用や修理を担ったほか、植物の生育や薬の開発につながる実験などを担当。無重量空間での筋肉の変化を確かめるなど、17の医学実験にも参加しました。