文・大嶽晴佳 (東京大学大学院・新領域創成科学研究科)

 

 

どんな場面でも名前を記しておこう

 

イラスト・岡本詩子

(東京大学大学院・学際情報学府)

 

 今回ご紹介する私が中学生時代好きだったものは「プリクラ」です。
 小学生時代は、フレームの中に顔を収めるだけで、1枚1枚はがすシール形式でした。しかし、中学に入った頃、全身が写って落書きもでき、はさみで1枚1枚切る形のプリクラが導入されました。友達と休みのたびにゲームセンターに行き、プリクラを撮っていたのを覚えています。
 しかし、最初の頃は落書きと言われても何を書いたらよいのかまったくわかりませんでした。とりあえずスタンプを押したり、フレームを選んだりするものの、ペンで何を書こうかいつも迷っていました。
 そんな時、私は顔の近くにそれぞれの「名前」を書くようにしていました。こうすれば、誰が写っているかすぐにわかるようになります。プリクラを交換して友達を紹介する時にも、この名前の書き込みはとても重要になります。
 同様に、飛行機でも名前の書き込みは大切です。主翼や尾翼、胴体に「JA○○○○」(○は数字かアルファベット)と書いてあるのを見たことありますか?
 これは飛行機の名前である「機体記号」と呼ばれるものです。JAは日本を表し、その後の数字でおおよそどんな種類の飛行機かわかるようになっています。たとえばジェット機は、8で始まるものが多いです。
 機体記号を書くことで、どんな飛行機か人々に示すことができます。どんな場面でも、名前はよく書かれるものなのです。


 

 

2012年11月18日号

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