文・大嶽晴佳 (東京大学大学院・新領域創成科学研究科)

 

 

過去へ未来へ 人の夢や苦労を見る

 

多摩六都科学館で月面歩行を 体験しました=筆者提供

 

 前回中学生時代好きだったものとして、東海地方の科学館をご紹介しました。今回はその続編で、東京にある博物館・科学館の話をします。
 一つ目は、日本を代表する科学系博物館、上野の国立科学博物館です。ここには地下3階地上3階の地球館と、上から見ると飛行機の形をしている3階建ての日本館があり、一日いても飽きません。
 その中で私が一番好きなのは、地球館2階の航空機の展示です。零戦はもちろんのこと、東京帝国大学航空研究所が作った、長距離機の三面図にも目がいきます。飛行機の設計図の一部で、これを基に造られた長距離機は、1938年5月に航続距離の世界最長記録を更新しました。博物館では、こうした昔の人の夢や苦労も見られるので、わくわくします。
 二つ目は、お台場にある日本科学未来館です。ここでの私のお気に入りは「2050年くらしのかたち」という展示です。いとおか市という架空の未来都市のバーチャル探検を通して未来をのぞくことができ、大変興味深いです。
 三つ目は、西東京市にある多摩六都科学館です。ここではムーンウォーカーという月面歩行を疑似体験できる機械が好きです。先日も小中学生に交じって並んで体験してきましたが、さすが地球の6分の1の重力。ふわっと浮く感覚を味わえました。
 博物館・科学館では昔も未来も宇宙ものぞくことができます。みなさんもぜひ、いろいろな博物館を訪ねて、わくわくしてみてください。

 

2012年12月2日号

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