文・大嶽晴佳 (東京大学大学院・新領域創成科学研究科)

 

 

機内の快適化 どんどん進んでいます

 

イラスト・岡本詩子

(東京大学大学院・学際情報学府)

 

 みなさん、初めまして。今月からこのコーナーを担当する大嶽晴佳です。これから3カ月間、「中学生の時に好きだったもの」をお話しします。どうぞよろしくお願いします。
  さて、今回ご紹介する私の好きなものは「飛行機」です。私は、空からきれいな景色が見えるし、ふわっと浮き上がる感覚を楽しめるので、飛行機が大好きです。
  中1の夏休みにも、大好きな飛行機に乗って、家族で北海道へ行きました。すると偶然、現地でクラスの友達に出会ってびっくり。早速休み明け、「やっぱり空を飛ぶのってわくわくするよね!」と話しました。
  ところが友達は「のどが乾くし、唾を何回飲み込んでも耳の中が痛いから、あまり乗りたくないな……」。飛行機に不満があるとわかり、ショックでした。
  しかし今、あの頃の友達の不満は解消されつつあります。それには、飛行機に「炭素繊維強化プラスチック」という、軽くて強いプラスチックが多く使われるようになったことが関係しています。
  この新しい素材は金属と違ってさびないので、機内で加湿ができ、乾燥して困るようなことはありません。また、機内の気圧を高められるくらい丈夫なので、上空で気圧が低くなって耳の中が痛くなることも少なくなり、友達も快適な空の旅を楽しめるはずです。
  私は今でもその友達と仲良しなので、今度一緒に飛行機に乗って、「こんなに乗り心地が良くなったよ!」と話したいと思います。


 

 

2012年10月7日号

ページの先頭へ