文・梶原良介 (東京大学大学院 電気系工学専攻)

 

 

働くロボットにハート 「腕」から人に近く

 

イラスト・岡本詩子 (東京大学大学院・学際情報学府)

 

 皆さんはロボットと聞いて何を思い浮かべますか? 四角い体に手足が付いたものですか? それともガンダムやエヴァンゲリオンのような人間に近いロボットでしょうか?
 中学生の時の私は、車輪で動くロボットや腕だけのロボット、ヘビのようなロボットを思い浮かべました。それは私とロボットとの出あいに原因があります。
 私がロボットに最初に興味を持ったのは、小学生の時にNHKで放送されていた高専ロボコンを見てからでした。高専ロボコンは全国の高等専門学校の学生たちが毎年変わる競技課題に対してロボットを製作し競い合うコンテストで、ロボットたちが競技課題をクリアしていく姿を見て自分も参加したいと思っていました。以来私はロボットの魅力に取りつかれてしまったのです。
 そこで私は、どうやってロボットは作れるのか、どこで活躍しているのかを調べるようになりました。その結果、アニメや漫画ではなく、実際に生産活動などで活躍するロボットが好きになったのです。
 ロボットの主な活躍場所としては自動車などを作る工場があります。そこでは腕だけのロボットが製品の組み立てなどを人間の代わりにやってくれます。最近では部屋の掃除をしてくれるロボットなど私たちの身近にも活躍する場所が出てきています。ロボットと人との距離が近くなっていけば、皆さんが思い浮かべるロボットが活躍する日も近い気がしませんか?

 

2013年1月13日号

ページの先頭へ